2017年9月22日金曜日

チュニリ (Chuniri / Chianuri)

グルジア(ジョージア)のチュニリ / Chuniri / Chianuri
チュニリはグルジア(2015年よりジョージアと呼ばれることになった)の弓奏弦楽器。
山岳地帯のスヴァネティ(Svaneti)が発祥の地といわれ、その周辺に伝わった。
伝統的なチュニリは、葬儀などのときに演奏されることが多く「Chuniriは悲しみのためのもの」とも表現されたらしい。
チュニリ
薄い長方形の木の板をぐるりと丸く円筒状に巻き、片面の皮を張ってある。
音質は天候に影響されやすく、奏でる音によって天気予報をすることさえできた。
チュニリの裏側
巻きつけた円筒胴に片面だけに皮を張ってあるので、胴体の裏面は筒抜け状態。

弦鳴楽器(弦楽器)
撥弦楽器(はつげんがっき)
リュート属
チター属
ハープ属
擦弦楽器(さつげんがっき)
弓奏楽器(きゅうそうがっき)
リュート属
チター属
打弦楽器(だげんがっき)
弦を振るわせて音を出す楽器が弦鳴楽器(弦楽器)である。弦を振動させるために、弦にエネルギーを与える方法はいろいろあるのだけれど、まず、3つに分けることにしましょう。
(1) 弦をビンビンと弾く(はじく)方法。撥弦楽器。
(2) 弦をギーギーと擦る(こする)方法。擦弦楽器。
(3) 弦をポンポンと叩く(たたく)方法。打弦楽器。
で、ここで紹介しているのは弓奏楽器。「ゆみでかなでるがっき」ということであって、そのままの表現。それって、弦をこするのだから「擦弦楽器」じゃないですかいな。
そうです。その通り。
じゃあ、なぜわざわざ「弓奏楽器」とかいうのかというと、擦弦楽器でも弓を使わない楽器がある。
例えばハーディーガーディーなんかはそうだね。 ハーディガーディ
ハーディガーディは弦を擦って音を出すのだけれども弓を使わない。円盤をクルクル回して弦をこする。つまり擦弦楽器だけれども弓奏楽器ではない、というわけ。